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先島諸島 3
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【第8日】




 今朝は海もやっと穏やかになったようで、波照間島航路も日帰り切符を売ってくれました。

 と思っていたのですが、西表島を右に見るあたりから海の色がそれまでのコバルトブルーから深緑に変わりました。それとともにうねりが大きくなります。うねりを越えると、まるで落下するように波間に下り、しぶきをあげてまたうねりの上へ。迫力ある1時間でした。

 ハテルマ、ハテルマと念ずれば渡ることのできるという波照間島。船からみると楽園らしく平坦な緑に覆われた島で、海岸線の白い砂が輝いていました。
 みのり荘という民宿の車が港まで迎えに来てくれていました。
 数分で集落に到着です。夕方まで自転車を借りて島を回ることにしました。

 島の北側には西表島が浮かんでいます。島影は思ったより近く感じました。
 島の中はあちこちで牛や山羊が放牧されていて、めいっぱいのどかな雰囲気です。
 「ぶりぶち公園」

 ぶりぶちとは城跡を意味すると聞きました。本土復帰記念に整備された公園らしいのですが、その荒れようから「日本一利用者の少ない公園」などとも言われています。
 しかし、荒れようはともかく、公園の奥には隆起珊瑚でできた城壁が幾重にもめぐらされ、相当な規模の城だったように思えます。奥まで入ろうと思いましたが、もちろん未整備なため樹叢に阻まれ、まだまだ続く城壁を覗くにとどまりました。
 道路の反対側には3500年前の貝塚が発見されたり、近くにかつて港があったなど、解明されたら歴史的に面白そうな所でした。
 日本一のんびりした感じの(失礼!)波照間空港の前を通り、島の南側へと向かいます。

 島のメインである周回道路です。最後まで車とすれ違いませんでした。
 歩いて一周している旅人とすれ違いました。
 日本最南端の碑
 
 付近は高那の景勝地と呼ばれる断崖が続いています。覗きこむと青い海が白く泡だっていました。

 この先は幻の南波照間島
 そして、遥か先にフィリピンが浮かんでいるわけです。
 地上の楽園

 そんな形容詞が恥ずかしくなるほどぴったりな波照間島の浜。南からペムチ浜、ペー浜、ニシ浜(北浜)と続きます。
 持ってきた弁当でランチにしましたが、いつまでも帰りたくないという気分にさせてくれました。
 よく本で紹介されているニシ浜(北浜)は、渚の向こうに製糖工場が見えたりします。ペー浜で波と戯れた後では少し興醒めでした。
 島のあちこちで蝶が乱舞していました。
 左:スジグロカバマダラ
 右:リュウキュウアサギマダラ
 どちらも島内でよく見かけました。

 なかには東南アジアから、はるばる飛んでくる蝶も多いそうです。(台風で吹き飛んでくるとか)
 島に長期滞在したいという欲望がふつふつと湧いてくるのを押さえ、民宿に自転車を返却しました。後ろ髪を引かれる思いで石垣島へ戻る高速船を待ちます。

 やがて到着した船からは山のような生活物資。ここのところ欠航しがちだったために、特に荷が多いようです。中には正月向けの品物も目立ち、小さな港が一瞬賑わいました。

 ちなみに翌日はまた欠航だったようです。離島の厳しさを少しだけ知りました。

【第9日】




 今回の先島訪問も大晦日の今日が最終日。残念ながら石垣地方は風が非常に強く、また空も雲に覆われていました。

 先島を訪れたのは今回が初めてです。どちらかというとオフシーズンだと思うのですが、島々の持つ歴史はとても興味深く、また晴れた日の海の綺麗さには感動を覚えました。また訪れたいと思います。

 で、今日は天気には期待出来ないのですが、レンタカーを借りて石垣島を一回りし、次回の訪問に役立てることにしました。 
 まずは川平湾へ。途中で唐人墓や八重山民族園にも立ち寄りました。

 気温は昨日に比べて10℃近く下がったようです。それでも14℃くらいなので東京に比べれば暖かいのですが、常夏に慣れてしまったせいか、非常に寒く感じました。
 川平湾を訪れているのは日程の詰まった旅行者ぐらいらしく閑散としていました。
 川平湾は曇天にもかかわらず、コバルトブルーの海を湛えていました。次回はぜひ強い日差しであることを願って一路北へ。

 石垣島最北端の平久保崎。海の青さで有名とのことですが、写真を撮ろうと岬の高台に登ったら、強風で吹き飛ばされそうになりました。洒落にならないほど危なかったので、そそくさと立ち去りました。(泣)
 平久保崎で反転し、島の西側を南下します。玉取崎展望台まで来ると強風は収まりましたが、肝心の展望はいまいちでした。

 WWFの白保さんご村。ここも年末年始休館ということでいたが、とりあえず場所だけ確認しておきました。

 という感じで、最終日はいちにち次回の予習となりました。予習したからには、いつ本番にしようかなぁ。
 のんきに次回の予習ドライブをしていたのですが、車をオフィスに返却し、石垣空港まで来ると、「東京地方は大雪」とテレビが伝えています。もしかしたら(うまくすれば)飛行機が飛ばなくて那覇で延泊か?
 少々不安を抱え、ほぼ定刻に石垣空港を離陸し、先島諸島に別れを告げました。

 那覇に着いたころには東京都心の雪は融けたようで、羽田行きの便に順調に接続しました。
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