top
シャモニとイタリアアルプス
次は北中米紀行


    1. 成田 → ミラノ
    2. ミラノ → チェルヴィニア
    3. チャルヴィニア
    4. チェルヴィニア → アオスタ → クールマイヨール → シャモニ
    5. シャモニ
    6. シャモニ
    7. シャモニ → グラン・サン・ベルナール峠 → アオスタ → カヴァグリア
    8. カヴァグリア → ミラノ →
    9. → 成田


【8/21】



 昼に成田を出発して、ミラノ・マルペンサ国際空港に同日夕方に到着しました。

 レンタカーの手続きを済ませて、ミラノ市街へ向かいました。今回はミラノ市内の観光をする予定はなかったので、出発前に予約したホテルの周辺地図しか便りのなるものがありません。

 標識だけを頼りに走りました。空港と市街が50kmも離れているなんて勉強不足で知りませんでした。普通の所要時間1時間+宿のある区画探しに30分ほど。

 ホテルに着いた時は暗くなってしまいました。

【8/22】



 早々にミラノ市街を脱出。高速道路アウトストラーダA4とA5を乗り継いで西へひた走ります。この高速道路、民営化されてオーナーはあのベネトンだそうです。別に特別カラフルではありませんでした。(笑)

 シャティヨンで高速を降り、チェルヴィニアの村に向けて谷を北上しました。チェルヴィニアは、マッターホルン(イタリア語でモンテ・チェルヴィーノ)の南麓に位置する小さな村で、北麓のツェルマットとちょうど対をなす感じのリゾートです。

 2時ころに着くことが出来たので、眺めのよさそうなホテルを確保することができました。街へ出てテラスでピザを頬張り、眺めのよさそうな場所を探してうろうろ。ミラノをパスして急いで来て正解でした。

【8/23】




 朝起きるとテラスの正面にマッターホルンの雄姿がそびえていました。

 村の少し南にある小さな湖ラーゴ・ブルーを訪ねてみると、湖面に山容が映っています。アルプスのイタリア側は南麓のため太陽が順光であたり、スイス側からの景色に比べて明るく健康的な山塊に思えました。

 マッターホルンの東側の稜線にある二つの展望台、フルッケンとプラトー・ローザへロープウェイで登りました。氷河を越えて稜線の展望台に着くと、その先はスイス領。ツェルマットが小さく見えました。4000m級の山々が連なっていて壮観・・・だけど夏スキーで賑わうだけあって寒かったです。

 帰りは中間駅のプランメゾンで途中下車して、麓までトレッキングを楽しみました。

【8/24】


 今日はアオスタ谷を遡り、モンブラン山塊をトンネルで抜けてフランス側のシャモニまで行く予定。

 イタリア側最後の村アントレーヴまで来ると、4000m級の山々が屏風のように連なっています。アオスタ谷は行く先を失ったかのように左右に分かれていました。南へ分け入るヴェニの谷へ車を進め、最奥のエリザベッタ小屋の駐車場へ。それまでは氷河が押し出した堆石だらけだったのに、谷が明るく開き、湿原が広がっています。思いがけない景観でした。

 アントレーヴまで戻ったところで問題発生。
 シャモニへ抜けるモンブラントンネルは以前起きた火災事故のために通行止めになっていました。トンネルを抜ければシャモニまで25kmなのですが、スイス回りの迂回路だと150kmと遠回り。

 予定外の迂回路も山岳ドライブの一興として楽しむことにしましたが、シャモニまで3時間弱かかってしまいました。

【8/25】


 ロープウェイは朝9時を過ぎると団体さんで混雑すると聞いたので、早めに乗り場へ。4000m近い展望台へ行くとあって重武装の人が目立ちます。

 麓から標高差2800mを一気に登って展望台エギーユ・デュ・ミディへ。雪化粧したグランド・ジョラスなどの尖峰がパノラマに広がっていました。

 ロープウェイの中間駅まで下って、山塊に沿ってトレッキング。右手にはグランド・ジョラス、左手にはシャモニを挟んでエギーユ・ルージュ(赤の尖峰群)が広がっています。

 ゆっくり歩いて3時間。氷河メール・ド・グラスのあるモンタンヴェールまでトレッキングを楽しみ、登山電車でシャモニの街に戻りました。

【8/26】



 雨だぁ・・・

 山上は雨雲の上かも知れないと淡い期待を抱いて、がら空きのロープウエィでランデックスへ上がりました。標高は2500m程度、雨が冷たかったです。

 1時間ほど歩いてラック・ブラン(白い湖)に到着。湖岸のカフェに入り、シチューで冷えた体を温めました。やがて雲が途切れて、モンブラン山塊が湖の向こうに浮かぶように姿を現しました。

 帰りは麓までのんびり歩いて下りました。雨はやまないものの強くなることもなく、時々姿を現すグランド・ジョラスなどを楽しむことが出来ました。

 シャモニまではバスで戻ると、この天気で出かけなかった人たちでメインストリートは賑わっていました。

【8/27】



 うって変わって雲ひとつない晴天。サン・ミッシェル教会奥からロープウェイでプレヴァンに登りました。シャモニの街を隔ててモンブランの白い頂が同じ高さで広がっています。パノラマが素晴らしく、シャモニで一番気に入りました。ロープウェイの中間駅プランプラまで歩いて下りましたが、高度を下げると牛の放牧などもあり、歩いていてとても楽しめました。

 久しぶりに車に乗り込み、来た時と同じようにスイスのマルティニ経由でイタリアへ向かいました。スイス・イタリア国境はトンネルではなく、サン・ベルナード峠越えの旧道へ。峠には修道院があり、峠の救助犬セントバーナードが飼育されていました。

 紀元前、ローマ定刻のカエサルが現在のフランスへ進軍したというガリア戦記の道がこの道だそうです。モンブラントンネルが通行止めだったおかげで貴重な道をたどることが出来ました。

 アオスタに出て高速道路を東へ。ミラノの手前にあるカヴァグリアで宿泊しました。

【8/28】



 カヴァグリアからミラノ・マルペンサ空港までは約70km。高速道路A4を東へ進みました。

 空港がミラノ市街と離れているため、ミラノには向かわず標識を頼りに走りました。こんなとき地図がないというのは不安です。

 無事に空港に到着。レンタカーを返却し帰国便に搭乗しました。

【8/29】


 成田に到着。

 アルプスをスイス以上に堪能できた今回の旅でした。

 あとでセントバーナードについて調べたら
 「スイスとイタリア国境のサン・ベルナール僧院で多頭飼育され、17世紀以降、悪天候の雪道で遭難した旅人2500名を救助した。1884年に僧院名を犬種名とした。」とありました。偉いねぇ。
⇒NEXT