たけちん認定 土木遺産  【熊本市周辺の石橋】

上津久礼眼鏡橋
 2009年5月8日、GWのまっただなかに日帰りで熊本北部の石橋を巡ることにしました。
 熊本空港でレンタカーを借りて、まず向かったのは空港近く、菊陽町にある上津久礼眼鏡橋。熊本空港を利用したことは何度もあるのに、いくつかある石橋に立ち寄ったのは初めてです。
 この眼鏡橋は、高低差のある2つの用水路にまたがって架けられていたもので、天保年間の架橋だそうです。圃場の整備にあわせて石橋保存の公園になったそうです。

井口眼鏡橋
 つづいて県道145号に沿う白川に架けられた小さな石橋、井口眼鏡橋へ。
 壁石が少なくほっそりした印象の単アーチ橋です。


入道水眼鏡橋
 「にゅうどうすい」と読みます。
 もとは、菊陽町の入道水菅原神社という神社の参道に架けられていたそうですが、平成12年に溜池整備にあわせて解体され、菊陽杉並木公園に復元されたものです。
 本来の眼鏡橋は中央のアーチ部分だそうで、橋前後の壁石は復元の際に増設されたもの。おかげで橋の長さはもともとの2倍くらいになったそうです。

正院眼鏡橋
 平安時代の絶世の美女、小野小町が産湯に使ったという植木町の小野泉水公園。その中にあるのが正院眼鏡橋。
 もとは正院川にかけられていましたが、昭和52年に公園内に移設されたのだそうです。
 小野小町って秋田こまちっていうくらいだから秋田生まれかと思っていたけど、日本各地に生誕の伝説があって、この植木町も生誕の地と言われているそうです。

豊岡橋
 西南戦争の激戦地で知られる田原坂を右手に見ながら県道31号を走って、国道208号線にぶつかるすぐ手前にかかる豊岡橋。
 享和2年、1802年に架けられたというから、西南戦争のときは、この橋を官軍が渡って激戦をくりひろげたんですね。
 輪石にはくさび石をしっかりと見ることが出来ます。




高瀬眼鏡橋
 玉名市中心部、菊池川に並行する裏川にかかる2連の石橋です。
 昔は水運で栄え、荷物の荷揚げなども盛んに行われていたそうです。


秋丸眼鏡橋
 玉名市内、高瀬眼鏡橋のすぐ下流にかかる秋丸眼鏡橋。親水公園のように整備されていて、6月には菖蒲が綺麗なんだそうです。
 このいしばしは樋門が付いているのが特徴で、水位をあげることによって周辺の水田に水をひくことができたそうです。

岩本橋

 福岡県との県境近く、荒尾市の関川にかかる岩本橋です。
 訪れて思わずため息が出るほど威厳に満ちた2連の石橋は、橋本勘五郎の手によるもの。明治4年の架橋ということなので、明治政府に東京へ呼ばれる直前に手がけたものです。

   
  ナギノ車橋  
   装飾横穴古墳の石貫ナギノ横穴群、石貫穴観音横穴の近くにあるこの橋は、一重の輪石と壁石で構成されるシンプルなもの。小さな支流になぜこんな立派な石造りアーチなんだろう。  
 ⇒熊本北部の石橋