たけちん認定 土木遺産  【鹿児島の石橋】

西田橋 鹿児島市石橋記念公園
 鹿児島は以前に2回訪れたことがあるのですが、石橋記念公園という公園があることは知りませんでした。
 5月5日、お気に入りのサンデイズインを出発し桜島フェリーの向かいにある公園へ。駐車場に車を停めると西田橋が迎えてくれました。
 弘化年間、薩摩藩は石工として名声の高かった岩永三五郎を肥後から招き、甲突川の五大石橋をはじめとする名橋を架橋しました。なかでもこの西田橋は、鶴丸城下の玄関口にあたる橋です。として藩の威光を誇示した橋で、岩永三五郎の代表作でもあります。擬宝珠や丸い高欄など、豪華な造りです。平成5年8月6日の集中豪雨を契機に、撤去か保存か移設かの大論争の末、平成12年に石橋記念公園を整備して移設保存されることになったそうです。


高麗橋 鹿児島市石橋記念公園
 市内の甲突川には、上流から玉江橋、新上橋、西田橋、高麗橋、武之橋の五つの石橋が架けられました。
 西田橋の翌年に岩永三五郎の手により建設されました。

玉江橋 鹿児島市石橋記念公園
 五大石橋のいちばん上流にあり、最後に架けられたのが玉江橋です。城下中心部の端に比べて質素である・・・と解説には書かれていますが、50mを越える4連のアーチは堂々としていました。

浜田橋 吹上町永吉
 石橋記念公園で3石橋と資料館を見学したあと、南九州自動車道で伊集院を経由して吹上町を訪れました。
 この浜田橋は吹上町の北部を流れる永吉川に架かっています。国道270号を南下して吹上町に入ってすぐの所にありました。
 架設当初は2連アーチでしたが、大正2年に3連へと大改修されたそうです。昭和39年、上流側に2車線のコンクリート橋が架橋されてからは放置されていたそうですが、平成3年に再整備され、歩道橋として利用されています。
 何を思ったのか再整備の際に橋面が現代風のタイル舗装にされてしまい、不評をかっているみたい・・・。

江之口橋 薩摩川内市高江町
 肥後の名石工、岩永三五郎が薩摩藩内で手がけた最後の石橋と言われています。浜田橋のある吹上町から串木野を経て薩摩川内市へ。県道43号へ左折してしばらく進み、高江川を渡る仮屋橋の堤防道路に右折すると500m弱で出会うことができました。

市柴橋 曽於市大隅町月野市柴地内
志布志の田ノ神さぁを撮りに行く途中で見つけました。菱田川に架かる3連のアーチ橋です。明治39年に板の橋を石橋に架け替えたのだそうですです。

矢櫃橋 南九州市知覧町郡
嘉永5年(1852)に造られたそうです。大小2連のめずらしいスタイルです。

芫迫橋 南九州市知覧町郡
矢櫃橋から上流へ走って、軽四輪がやっとみたいな地道に入り込むと欄干もない狭いアーチ橋がありました。おろそこはしと読むそうです。

奴命橋 南九州市知覧町郡
ぬめいはし。読めないうえに雑木が生い茂って橋もよく写せませんでした。

中坊太鼓橋 南さつま市坊津町
1721年、奥ノ院川にかけられた石造りのアーチ橋。県道(いまは国道)の改良工事時で撤去されたけど貴重なものなので移設保存されたそうです。

 ⇒沖縄の石橋