たけちん認定 土木遺産  【大分の石橋】

大分県 本耶馬渓町 耶馬溪橋

 2005年5月3日、湯布院を訪れたあと、玖珠から深耶馬溪を経て青の洞門で知られる本耶馬溪町を目指しました。
 国道212号を右折して旧道に入り、片側交互通行の青の洞門を抜け500mほど走ると、耶馬溪橋が見えてきました。
 8連アーチ、橋長116mと日本一長い石橋は、観光用道路として大正12年に完成したものだそうです。
 別府のホテルを予約していたので、湯布院から直行すればすぐだったのですが、この石橋を見たくて耶馬溪まで寄り道したら、えらい遠回りになってしまいました。でも、それだけの価値はあったように思います。


潮観橋

 2008年5月31日、JAL鶴丸塗装機ラストフライトで福岡入りし、北九州をまわったあと、国東半島東北部にある香々地町を訪れました。
 豊後高田の街を抜け、海岸線に沿って走ること約30分。香々地別宮八幡社の参道に架かっているというので、役場前の町内案内板でおおよその見当をつけて集落内へ。でもわからなくて地元の方に聞くと、「あぁ、太鼓橋ね」と言って教えてくれました。


天念寺 無明橋

 6月1日、国東半島にある天念寺無明橋に挑戦しました。
「挑戦」と書いた訳はその所在地にあります。左の写真に示すところ、天念寺奥の岩山の尾根に位置しています。その尾根の切れ目に架かっているのが無明橋。橋長はわずか5.7m、幅も1.2mと小さなアーチ石橋ですが、ストンと切れ込んだ岩の切れ目は深く、渡っているときにすべって落ちたら命は無さそう・・・。たどり着くまでも滑りやすい急登や鎖場などでスリリングでした。お気楽な格好で登ったんですが、それなりの靴や手袋がないと危険だと思いました。

   
  両子寺 無明橋

 
   国東半島には無明橋という石の橋が4つあります。そのうち3つは山中の行場にあり、一つ間違えば転落してしまう場所にあります。ここ両子橋の無明橋は名刹の参道にかけられていて落ちて死ぬようなことなく渡ることが出来ます。ただし橋の下には観音様が祀られていて信仰心のない人は渡ることができず、牛馬が渡ろうとするうと落橋すると伝えられています。

 
 
中山仙境 無明橋

 前述の天念寺で怖い思いをしてから3年、懲りもせずに同じように、それ以上に怖い中山仙境に挑戦しました。
 5月2日、前田登山口に車を置いて登りはじめます。尾根にとりつくと、あとは岩峰にあわせて急登と急降下、鎖場がたっぷりです。肝心の石橋は幅40cm、長さ3mほど。落ちたら怪我では済みません。願掛けしてたので頑張って渡りました。

   
  津波戸山 無明橋

 
  国東半島4つの無明橋のさいごはやはり修験の山、津波戸山の無明橋です。こちらも幅は30cmから40cmくらい。長さは1mくらいと短いけど両側はストンと切り落ちた崖で落ちたらひとたまりもないです。津波戸山には八十八か所の石仏があり、無明橋を渡った先は十番の仏さまでした。

 
赤松橋

 別府から湾に沿って国道10号を北上し、日出町から国東半島の山あいに入ったところ、八坂川に架かっている旧国道10号の橋です。いまは車両通行止めになって役目を終えていますが、明治30年に架けられた2連石造アーチは堂々たる姿です。橋長は47m。途中で場所を聞いたら、地元の人は「赤松めがね橋」と呼んでいるみたいでした。

万年橋

 大分市南部にある豊後国一宮の西寒多神社前を流れる寒田川に架かっている石橋です。敷戸駅方面から県道682号を西へ進み、生協手前を左へ曲がって寒田川沿いへ。少しわかりにくく先にあるニュータウンまで行ってちょっと迷ってしまいました。
 通称「太鼓橋」と呼ばれる単アーチ石橋は文久2年(1862年)に架けられたもので、比較的緩やかな太鼓の形状です。橋長は22m、幅3.7m、径間11m。磨崖仏と石橋の宝庫である豊後らしい良い感じの石橋でした。
 ⇒院内町の石橋