たけちん認定 土木遺産  【上陽町の石橋】

上陽町 洗玉橋
 2008年10月12日、東峰村の宝珠山橋梁を訪ねたあと、耳納山脈を越えて「ほたると石橋」で知られる上陽町に向かいました。
 上陽町内には、石橋が13橋あるそうで、星野村から県道52号で町内に入ると、いきなり存在感のある単アーチの石橋が迎えてくれました。
 この橋が星野川に架かる石橋郡の中で最初に架けられた「洗玉眼鏡橋」で、通潤橋を手がけた名工・橋本勘五郎によるものです。県道の車道橋は上流側に架けられ、歩道橋としおて現役で活躍しています。竣工は1893年(明治26年)で、橋長32m、径間22.5m、幅5mの立派な石橋でした。


上陽町 寄口橋
 星野川にかかる4つの石橋群は、上流から単アーチ、2連、3連、4連となっているので「ひ・ふ・み・よ橋」という愛称で親しまれているのだそうです。
「ほたると石橋の館」を見学すると、そのすぐ隣が2連の寄口橋でした。竣工は大正6年。現在でもバスの通れる幅員は当時とすれば大きなものだったんでしょう。


上陽町 大瀬橋
 3連の大瀬橋も大正6年の架設だそうです。県道の交通量増大と車両の大型化により下流側にもう1本コンクリート橋がかけられ、上下それぞれ一方通行になっていました。石橋を撤去架け替えではなく、遺して現役活用するなんて、さすが石橋のまちを自負するだけあるなぁと思います。


上陽町 宮ヶ原橋
 「ひ・ふ・み・よ」の最後は4連アーチの宮ヶ原橋。大正11年に完成した石橋で、橋長は46mです。今回は上陽町から八女市内へ向かったので、この橋で石橋群とお別れでしたが、上陽町を訪れるには八女市内から走るほうが普通だろうから、観光で訪れた人は最初にこの4連石橋を目にすることになります。おぉ、石橋の町に来たって感じるでしょうね。


上陽町 枕橋
 「ひ・ふ・み・よ」で親しまれる4つの橋以外にも上陽町内には多くの石橋がありました。これは寄口橋の右岸側の道を少し入ったところに架かっていた枕橋。

 ⇒緑川水系の石橋