近江蒲生野へ
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 熊野古道を歩いたあと近江をまわることにしました。
 南彦根のスーパーホテルに泊った翌朝、国道307号を八日市方面に下って百済寺を訪れました。
 百済寺は湖東三山の中で最も古い天台宗のお寺だそうです。飛鳥時代に聖徳太子の発願により、百済のお寺を模して造られたと言われています。池泉回遊式の庭園を観賞し、見晴台に登ると、湖東平野や比叡山が広がっていました。
 つづいて瓜生津峠を越えて日野町にある鬼室神社へ。
 鬼室集斯は、白村江の戦いの後に日本に移ってきた百済の王族で、天智天皇に以来されて現在でいう東大総長のような官史養成の職についていたそうです。
 日野の郊外、小野という集落に墓があり、鬼室神社となっているというので訪ねてみました。
 集落の道から少し離れた杜のなかに鬼室神社はありました。
 小さな神社ですが、綺麗に掃き清められています。
 小さな森のなかに鳥居と本殿があり、鬼室集斯の墓は本殿の裏手にありました。
 つぎに訪れたのは石塔寺。場所でいうと近江鉄道の桜川駅の北東にあたります。石段を登ると奈良時代前期に作られたという三重の石塔が立っています。周囲にはおびただしい数の五輪塔や石仏がありました。
 三重の石塔は、日本最古・最大のものだそうです。朝鮮扶余に「百済塔」という百済時代の石造五重塔があって、似ているそうです。
 そういえば近江蒲生郡は百済からの渡来人がひらいた土地と言われています。
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