奈良散歩
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 昔から池越しに写っている薬師寺のポスターが気になっていました。今回、近鉄の線路を隔てた大池のほとりでレンズを覗いたら、若草山を背景にした構図を得ることができました。 
 二月堂で行われる修ニ会を見にいきました。
 午前中に訪れてみると、お松明の作成中。太い真竹を用いるそうで、その先端に杉の枯れ枝がつけられています。
 修ニ会のお松明は3月1日から2週間行われますが、以前は旧暦の2月1日から行われていたので、二月に修する法会で「修二会」と呼ぶそうです。(有名なお水取りは3月12日の深夜です)
 練行衆がかかげるお松明には二月堂前に集まった4〜5千人がどよめきました。
 奈良駅前で宿泊し、翌朝は東大寺界隈を散策。二月堂から西へ下る石段の両側は土塀になっていて、とてもいい雰囲気でした。
 東大寺の境内に咲く椿
「東大寺椿」とは修二会の行中、仏前に供えられる椿の造花のこと。タロの木を芯ににて黄染めの袴を巻きつけ、仙花紙で作った赤と白の花びらを五枚貼りつけるのだそうで、須田画伯の描いた絵でも知られています。

 「ああいう椿は、現実にありますか」
 「ありませんよ」
  だから尊いのだ、という表情を須田さんはした。
                 ―奈良散歩―
 興福寺というのは奈良時代以前にべつの場所にあったそうです。平城京造営のときに現在の場所にうつったということを聞き、相当な古さを感じました。明治の廃仏毀釈により、五重塔、三重塔、北円堂、南円堂、大湯屋だけがかろうじて残ったそうです。
 南円堂は西国33観音めぐりでも訪れました。
 司馬さん一行が休んだという「下の茶屋」を探し回ったのですが結局見つからず。それもそのはず、現在は廃業されているそうです。
「屋根瓦の上にに鍾馗様と桃が飾られている」という記述が気になっていたら、法隆寺を訪れた際に桃を見つけました。魔除けだそうです。
 空海寺という名の寺が東大寺の裏手にあるということは、司馬さんの記述を読むまで知りませんでした。
 そうは言っても弘法大師にまつわる物が何かあるのはと思いましたが、訪ねてみても特に見つかりませんでした。
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